下腿浮腫の鑑別を考える時、fast edemaとslow edemaの概念が役に立つ時があります。
fast edemaを起こす代表的な病態がネフローゼ症候群です。
両下肢はテカテカと光沢があり、圧迫してもあっという間に圧痕が消えていきます。
これに対し、うっ血性心不全によるslow edemaでは、圧迫した後も中々圧痕は消えません。
今の時代、各種検体検査や画像検査が何時でも容易にできる医療機関が多いとは思いますが、fast edemaとslow edemaを知っておくことで、身体所見から浮腫の原因の鑑別の一助となります。