感染症
NEJMのReviewで誤嚥性肺炎が取りあげられました。 ありふれた疾患で、普段勉強をし直すことも少ない疾患なので、全文しっかり読み込みました。 印象的だったのは、起炎菌に関する知見の変化で、これまで誤嚥性肺炎といえば、「口腔内の常在菌、特に嫌気性菌…
感染症、電解質異常、血管炎などの膠原病の経過中に、意識障害を呈し、脳MRIで脳梁膨大部に限局した病変を認めることがあります。 その際は、「MERS: clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion:可逆性の脳梁膨大部病…
内科学会雑誌の「今月の症例」で、化膿性恥骨骨髄炎がありました。 (ラグビー選手に発症した化膿性恥骨骨髄炎の1例 日内会誌 2018; 107: 2518-2523) そこから学んだことは、 「若年運動選手の発熱を伴った鼠径部痛、恥骨部痛は、化膿性恥骨骨髄炎を疑う!…
(論文)C.difficile感染症 (Review Article) Clostridium difficile Infection. N Engl J Med 2015; 372: 1539-48
Pathogenesis and Epidemiology Risk Factors Diagnosis Prevention Treatent of Acute Infection Treatment of Recurrent Infection Immunization ・米国では2011年の1年間で453000件のC.difficile感染症(CDI)が発生し、29000名が死亡。これらのうち1/4が市…
ポイント: 「帯状疱疹、ヘルペスウイルス感染症治療中に生じた意識障害、精神神経症状を見た場合は、ウイルス性脳炎とアシクロビル脳症の鑑別を!」 アシクロビル脳症とは? 抗へルペス薬のアシクロビルは中枢神経系への移行が良好であり、その脳脊髄液中濃…
目次 概要 機序 起炎菌 合併症 治療 予後 参考文献 重要点:「若年者、咽頭炎のエピソード、肺のseptic emboli」という場面では、Lemierre症候群を疑う! 概要 Lemierre症候群(Lemierre’s syndrome)とは、咽頭、扁桃など口腔内の感染症から頸静脈の化膿性…
ヒトに感染を起こすG群溶連菌は以下の3種 ・Streptococcus dysgalactiae subsp. equsimilis ・Streptococcus anginosus group ・Streptococcus canis (C、G群とされた90%はS.dysgalactiae subsp. equsimilis、残りはS.anginosus group) Streptococcus dysg…